建替えに伴う解体と樹木移設工事

本日は前橋市の現場にて建替えに伴う樹木移設工事を行いました。設計依頼を受けて初めて敷地を見たときにこちらの庭を活かした住まいにしたいと感じました。造園屋さんに見てもらい住まい手さんとも相談してモミジ、ツツジ、キンモクセイを活かすことにしました。

こちらの写真はモミジの根っこまわりを掘った写真です。造園屋さんによると土が良すぎて大きな根っこが下に伸びているとのことです。細かい毛細血管のような根っこが多い方が根付きが良いらしく丁寧に周りを掘ってもらいました。ブロック塀側は細かい根が比較的多かったので工事期間中うまく根付いて枯れなければいいなぁと願っています。

ユニック車いっぱいに積みあがった樹木。

下の根っこまわりを巻いてあるのを鉢というそうですが、鉢が綺麗にできました。この状態であれば水をくれれば生きるようです。

解体も進んでおります。写真は内部のものですが驚いたのは土壁です。仕上げ材の京壁の下に隠れていました。耐力壁としても認められている土壁。長い年月この建物を支えてきました。また蓄熱性能もあるので夏はひんやりと室内を調湿していたことでしょう。

こちらは剥がす前の内部壁です。こちらの下地にもおそらく土壁が使われていると思います。地震にも耐えてきた土壁。現在やりたくてもできる左官屋さんが少ないと聞きます。壊すのはもったいないですが現在の工法でさらに強く耐久性の高い壁を作りたいと思います。

下山勇志